2009年7月24日金曜日

パイプの種類と音の高さ、鍵盤、譜面表記


オルガンを作りながら何となく気になっていたことがあります。
49鍵盤あるなかでどの鍵盤が譜面上ではどの音に相当するのかということです。
ピアノであれば真ん中の「ド」音がト音記号とヘ音記号の間にある「ド」の音です。
この「クライネ・ゲダクト」も両手で弾くならおそらく真ん中の「ド」がそれに相当するのでしょう。

譜面上の表記でト音記号とヘ音記号の間にある「ド」を「中央ハ」と呼び、オクターブ表記では「一点ハ」という音になるそうです。
お国によってこのオクターブ表記は異なるので、代表的なものを抜粋し鍵盤との関係を図表にしてみました。
※この投稿では以後、国際式オクターブ表記を使用することとします。

「ポジティーフ・オルガンを作ろう」の後の連載「2列クライネゲダクト」を作ろうに、今作っているオルガンのパイプが「4ft(フィート)ゲダクトパイプ」であると記されています。

ゲダクトとはパイプの上に栓を持つ閉管パイプのことであり、開管パイプと同じ音の高さならパイプの長さはそのほぼ半分になります。

パイプには様々な種類と音の高さがあり、音の高さを表すのに「〜ft」が使われます。これは一連のパイプ群のうちの一番低い「ド」の音「C2」パイプの長さに由来します。たとえば4ftパイプでは一番低い「ド」の出るパイプの長さがちょうど4ftになります。
1ft(フィート)といえばおよそ30cm程で、4ftといえばおよそ120cmです。
ちなみにフィート=feet(footの複数形)、つまり足の踵からつま先までの長さがその単位の由来であるとされています。

ここで疑問が。閉管の場合実際のパイプの長さをパイプの呼称として使うのか、開管である場合に換算してその長さを使うのか?
このオルガンのパイプの一番低い「C2」の音のパイプは全長70cm程で、ケルン、栓の部分を除くとほぼ60cmとなり、実際には2ftほどになります。このことから閉管の「ゲダクト4ftパイプ」とは実際のパイプ長さではなく、それに相当する開管パイプの長さに換算してパイプの呼称として用いるということになりますね。

パイプオルガンのパイプでは8ftパイプが標準の高さとされています。オルガンのパイプは長さが半分になると1オクターブ高い音が出るようになります。つまり、4ftというと標準より1オクターブ音が高いパイプということになります。

中音パイプの「ド」(鍵盤で言うと「C3」)の音を実際にチューナーで測定してみると、「C4」を示しました。

そういえばエレクトーン/D-60にもレジストレーションスイッチに音の高さで8とか4とか2とか16とかあったことを思い出しました。実家の物置の奥深く埋もれて姿を見ることさえできませんが久しぶりにさわってみたくなりました。

091022 図に4ftの時に発する音を追加。

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