2009年6月30日火曜日

低音パイプ組み立て完了


7本のうち1本はスペアです。このパイプはある強さで息を吹き込むとヨーデルみたいに鳴りますのでヴォイシングにて調整することにします。

2009年6月25日木曜日

電動糸鋸の刃交換


低音パイプのケルン(レッドオーク)を電動糸鋸で切っていたら、今回は厚みがあるためか煙が出てきて少々焦げてしまいました。刃をみてみると角が少し丸まっていたので新しい刃に交換したら焦げなくなり切るスピードも倍ほどになりました(左3つ)。もったいながりもほどほどにということですな。

2009年6月24日水曜日

リップの厚み調整 その2


低音パイプ(中音パイプより低い1オクターブうちの高い方の半分)の製作に入っています。
ここまで作ってきて、やはり製作精度の悪さがダイレクトに音に影響することがわかってきましたので精度を上げるためにいろいろと試行錯誤をしています。
リップの厚み調整ではリップ削り台を万力に固定してリップを削りましたが、この方法では先端部分がたわんでしまい、中央付近が厚くなってしまいましたので、大体の形が整ったら裏側に平面のでている当て木をを当ててたわまないようにし、リップ幅に切った木片にサンドペーパーを両面テープで貼り付けた簡単やすりで(写真では合板の裏側)調整しました。
特に低音パイプ、最低音パイプはリップの幅が広いのでこの方法が有効だと思います。

低音パイプのリップ先端厚みは0.4mmにしました。

2009年6月18日木曜日

高音パイプ調整 その2


ちょっと思いついてリップの先端に瞬間接着剤をしみこませ、サンドペーパーで形を整えたところ、音が綺麗になりました。改めてリップ先端が綺麗でないとだめなのだとわかりました。MDFは湿気に弱いのでこの部分のみ保護する意味でも先端固めをしようかと思います。

瞬間接着剤はセメダインの ロックタイト 液状 CA-305(ブラシ付き)がおすすめです。

2009年6月17日水曜日

高音パイプ調整 その1

高音パイプの音質のばらつきを調整していくうちにわかったことは・・・

・リップの先端がきれいでない(バリやかえりがある)と雑音が入る。
・リップの先端が吹き出し口に近いと堅い音(倍音が多く入った様な音)になる。
・リップの先端の切り口をやや見える方向に角度をつけると鳴りやすくなった。
・吹き出し口のスリットとリップの先端が平行になっていないパイプも雑音が入るので組み立ての時に注意すること。

以上、間違っているかもしれませんが。
中音パイプよりスケールが小さいので高音パイプでは加工により精度が必要なのですね。
ということでもう1オクターブ上の最高音パイプ群ではもっと精密にしなければなりません。

2009年6月15日月曜日

高音パイプ組み立て完了


高音パイプができあがりました。
中音パイプに比べて音質にばらつきがあります。サイズが小さい分精度が要求されるのでしょうか。
ちなみに「○」は良、「∧」は雑音がある、「〜」を立てた記号はヨーデルみたいに鳴るパイプです。
連載では次は最高音パイプなのですが、低音パイプの端材を利用しようと思うので先に低音パイプを作ります。

2009年6月13日土曜日

ウィンドウェイを切る


ウィンドウェイ(空気の通り道)を作るためケルンを斜めに切る必要がありますが、中音パイプを胴付きノコで切ったらへたくそだったので高音パイプは電動糸鋸で切ることにしました。
部材がとても小さいので電動糸鋸の材料押さえで押さえることができませんでした。そこで同じ厚みの材料を両端にかませて仮の押さえを設置しました。
上下方向には横棒がほどよくたわみますので材料送りはそんなにきつくなく、おまけにノコ身の背中を支える役目も果たすので刃が送り方向にたわまずとても具合がよく切ることができました。大きい材料でも有効な方法でしょう。

この電動糸鋸もコーナンでだいぶん前に購入したものです。
買って早速使ってみるとものすごく刃がぶれて使い物にならなかったので数日後交換に持って行きました。あいにく在庫がなく、展示品を正常に動くかどうか確認したところ正常に動いたのでそれを持って帰りました。DIY用の安物なので製品誤差があるのでしょう。
切削能力はあまりありませんが、小物の曲線切には重宝します。刃は堅木用。

2009年6月12日金曜日

スプリングクランプ


パイプオルガンのパイプの組み立てには写真のようなスプリングクランプを使用しています。
手早くクランプができるのでパイプを組み立てるのにはおすすめです。挟む力はそれほど強くありませんがこの作業には十分です。
数がそんなにないので一度にたくさん組み立てはできませんが、1本づつちまちまと組み立てていくほうが丁寧な仕事ができていいかなと。

大4個は前から持っていたのですが、小8個を買いました。ナイロンスプリングクランプはコーナンで1個88円でした。百円均一ショップ(ダイソー)でも類似のクランプが売っていました。
大も追加購入したかったのですがこのサイズはもう売ってませんでした。
放置していた商品陳列用の什器パーツを活用して収納することができました。クランプを外したその手でさっとここへ戻せるようになったので工作室の整頓にも役立ちます。

2009年6月11日木曜日

前板の耳を切る


フォアバント(パイプの前板)のリップの形が整ったら両脇に突き出ている耳を同じ長さに切りそろえます。
「ポジティーフ・オルガンを作ろう」の連載では高音パイプのこの耳の長さを2.5mmに切ることになっていますが、3mmくらいの方がよく鳴りました。この高さはパイプの内径に比例するとのことで、中音パイプと比較しても3〜3.5mmくらいが適当ではないかと思います。

この耳の長さが歌口の高さになるので正確に切らなければなりません。そこでこのようなソーガイドを作りました。といっても連載の中でも類似の治具を作ることを薦めていますけれど。
4枚の板を各々のこぎりを挟んで底板に接着しただけです。底面には定規を貼り付けてあります。胴付きノコを使っていたら次第にガイドのスリットが広がってきたので新たに作り直しました。手放しでも留まっているくらいぴったりです。こののこぎりはアサリのない釘挽きノコ(くぎひきのこ)なのでスリットは広がることがないでしょう。ライフソークラフト145 本体
もう他ののこぎりは使いません。

2009年6月10日水曜日

中音パイプ組み立て完了


1オクターブ分の中音パイプの組み立てが終わりました。14本ありますが、2本は予備です。
この後側面の仕上げ、栓の製作、パイプの切断ほかいろいろとやらなければならないことがありますが、とりあえず一仕事終わったという感じです。

写真右端は高音パイプのケルンとフォアシュラーゲの組み立てが済んだ状態です。連載では真鍮ネジを使うよう指示がありますが、試作の時ドライバーの穴がつぶれやすかったのでステンレス製ナベビスにしました。
栓をしていない状態(開管)ではどのパイプもよく鳴りましたが、栓をした状態では(閉管)本来低い音が鳴るのですが、同時に高い倍音が強く鳴るパイプもありました。
閉管は音を鳴らすのに一苦労します。

ちなみにこのオルガン名前「クライネ・ゲダクト」のゲダクト(Gedackt)はドイツ語で口をふさいだという意味だそうです。

2009年6月9日火曜日

高音パイプのケルンとフォアシュラーク


中音パイプを組み立てている間に高音パイプのケルンとフォアシュラークを作ります。材料はケルンがレッドオーク、フォアシュラークがMDFの9mmです。
今回はケルンのセンターにフォアシュラークが組み合わさるよう、先に切っておいた側板(ザイテンバント)を両脇にかませてクランプし、穴を開けました。一番下の白い材料は汚れ防止のための捨て板です。
ボール盤には2軸テーブル付きのバイスを使用したので穴あけの精度が上がりました。面倒くさがらずにできることはやった方が結局は後で修正しなくて済むので効率がいいんですよ。と自分に言い聞かせる。

2009年6月8日月曜日

リップの厚み調整 その1


リップの先端の厚みは必ず一定の幅になっていなくてはなりません。
トリマー(またはルーター)で削った状態で正確に同じ厚みになっていない場合は、同じ厚みでテーパーになるように調整します。
写真のようにリップの幅と同じ板の木端にサンドペーパーを両面テープで貼り付け、刃物を研ぐようにリップの部分を削っていき、のみでわずかに先端を直角に切り落とします。
「ポジティーフ・オルガンを作ろう」の連載にはリップ先端の厚みは「爪の厚みくらい」とかかれています。爪の厚みには個人差もあり、同一人物の手でも指によって厚みが違うので正確な数値がわからないのですが、中音パイプは0.3mmくらいにしておきます。
MDFを使っているためエッジが崩れやすく、やや難儀です。

2009年6月7日日曜日

前板のリップを削る


パイプ部の前板(フォアバント)にリップを設けるため、写真のような治具を作りトリマーで削りました。
写真の奥が削る前、手前が削った後ひっくり返した状態です。
これと側板(ザイテンバント)及び背板(リュックバント)はMDF5.5mmを使用しています。

2009年6月4日木曜日

ケルンとウィンドウェイ


ケルンとフォアシュラークの隙間を「ウィンドウェイ」と呼ぶそうですが、この部分がすごく重要なのです。
外に出た空気がリップに当たって中に入ったり外に出たりするときの空気の振動が音になるそうです。
うまい具合に空気がリップに当たるようにするためにケルンのウィンドウェイの角度を65度、70度、76.5度、80度で作ってみたところ、76.5度が一番いい感じだったのできりのよい76度に設定してすべての中音パイプのケルンを作りました。3本ほどパイプを組み立てましたが、すべて良好です。
ちょうどアリ組ビット(ルーターとかトリマーの)の角度と同じなので機械加工ができるかと思いましたが、部材が小さすぎてそれには適していません。
中の空間の大きさがまちまちになってしまいました。銅付きのこで斜め切りは結構難しいですね。音に違いが出るかもわかりません。次から電動糸鋸を使いましょう。

ちなみに私の持っている別の書籍では中核のケルンを「ブロック」、前板フォアシュラークを「キャップ」と記載しています。

2009年6月3日水曜日

「ポジティーフ・オルガンを作ろう」始動


だいぶん前ですが「アントレ」という古楽情報誌にオルガン製作講座「ポジティーフ・オルガンを作ろう」という連載がありました。内容は小型のパイプオルガンを一から自作するというものです。鍵盤楽器を自作するとは夢のようですが、「いつか作ってみよう」とこの連載を目当てに毎回買い求めていました。時間も場所もなく作る機会を失ったまま十数年が経過しましたがこのブログで以前に紹介した「手回し鳥オルガン」にふれてからパイプオルガン製作の熱が再燃し始めてしまいました。
製作の環境の方は何となく整ってきていましたのでこのたび、満を持して製作開始をすることにしました。
連載でこのポジティーフ・オルガンは「クライネ・ゲダクト」と命名されいてます。

数日前からパイプの試作を3本ほど作ってみました。はじめはなかなかならなくて難儀しましたがやっと目処がついたので、まずは中音の1オクターブ分のパイプを作ってゆきます。
いきなりですが中音パイプの「ケルン」と前板「フォアシュラーク」が完成しました。予備を含めて14本です。

この連載では材料にナラを推奨していますが、私の今回の製作ではケルンのみナラで、それ以外はMDFを使用します。
このために取ってあったナラの材料を5mm厚に製材するところから始めるとすれば、バンドソーは持っていないのでテーブルソーで切り出していかなければならないのですが、刃厚分のロスが多く材料がもったいない、また初めてということもあり気軽に使える材料であれば失敗しても気が楽ということもあってまずは手持ちのMDFで試作してみたところ悪くなかったのでMDFで作ることにしました。
しかしMDFは柔らかい材料なので、エッジはちょっと当たっただけで崩れますし、ぴしっと作るのが難しいです。次回は(あるのかないのか知りませんが)、少なくともケルン、前板、歌口がついているパイプの前板は堅い木で作った方が良さそうです。
写真の「ケルン」と前板「フォアシュラーク」の隙間はだいたい0.3〜0.4mmです。角は立っていた方がいいようです。

この投稿を書いている現在、古楽情報誌「アントレ」ではこの1列の「ポジティーフ・オルガンを作ろう」及び「ポルタティーフ・オルガンを作ろう」、「ポジティーフ・オルガン「2列クライネゲダクト」を作ろう」のシリーズものバックナンバーを格安にて購入することができます。