2009年11月30日月曜日

滑車を使ったふいご動作の制御


ふいご(リザーバー)改の取り付けをしました。

2種類のふいごはそれぞれの容量の変化の不均一を相殺して均一に空気を送る様になっているので1:1の割合で動かなければなりません。何もしない状態では1:1の割合で膨らんだり、縮んだりはしませんでした。そこで思った通りに動くように制御する必要があります。
試作ではクランクを応用して凹型、凸型ふいごの動作を制御しましたが、今回は滑車を使ってみました。滑車は戸車にアルミの角パイプを加工して作ったブラケットで取り付けています。ふいごの一番上の板が1上がると中間板は1/2上がるようになっています。これで凹型:凸型が1:1の割合で動きます。ふいごのバランスを取るための平行クランク機構がなくても4つの滑車だけで垂直に動きました。

実際にフィーダーから空気を送りますと思った通りに膨らんでいきましたが、縮むときに上の板の方が先に落ちてきてワイヤーがたるんで滑車から外れてしまいました。
あらら。。。

原因は上の板におもりを乗せているため、縮むときに重い上の板だけが先に落ちてしまうのでした。この解決方法としてはおもりの重量をを中間板にかけることです。ただ、重りのケースの撤去と中間板への取り付けをする必要があり、これをやめてクランクに変更しようか迷ったのですが、どっちも結構面倒くさいので折角作った滑車を生かす方向で進めることにします。

行きはよいよい帰りは怖い。。。

2009年11月29日日曜日

ふいご(リザーバー)改 接合


ふいご(リザーバー)改の凸型と凹型を接合しました。

中間板とベース板の厚みが15mmほどあり、今回はランバーコアではなく合板を使ったので結構重たいです。
はじめの方は革の端を剥いて(すいて)重ね張りしましたが、ラムの革は柔らかいのと厚みも1mm程度なのでボンドを多めに塗ってしまえば隙間が無くなるようで、後の方は剥くのをやめました。

2009年11月27日金曜日

ふいご(リザーバー)改 凹型


ふいご(リザーバー)改 凸型が完成、凹型を作っています。

ぺったんこになった状態で角の部分がたるんだ形状なので板と革の接着が難しかったです。
この後ベース板と凸型ふいごに接合します。凸型が上、凹型が下になります。

2009年11月26日木曜日

ふいご(リザーバー)改 凸型


ふいご(リザーバー)改 凸型を作っています。

本日注文していた革が届いたので早速作業を開始しました。今回は柔らかくてしなやかなラム革を使いました。革を無駄にしないために板と板の接合部をつなぐような形にしました。ボンドが無くなったので今日はここで作業終了です。下から順に組み立てています。

2009年11月25日水曜日

栓(最高音パイプ)


中央パイプのを作ってから同じやり方で他の栓も作っていきましたが、最高音パイプだけは小さいので作り方を変えました。

はじめに紙を巻くときつすぎたのでやめました。
革のひだになっている部分もニッパーで少し切り落としました。写真上が切り落とす前、下が切り落とした後です。

これですべての栓を作り終えました。

2009年11月24日火曜日

下段のトップに革貼り


上段が乗っかる下段の天部に空気漏れ防止の役目をする革を貼りました。

ふいご作り直しの作業が出来る様になるまでに他の作業をしておきます。
革はふいごの残りですが、大きさが足りなかったので右側は斜めに継ぎ足しました。

2009年11月22日日曜日

「パイプオルガンを知る本」


「パイプオルガンを知る本」
オースティン・ナイランド 著
丹羽正明 小穴晶子 訳
音楽之友社
を読みました。

この本は図書館で借りることが出来ました。イギリスのオルガンを中心にした内容になっています。
内容はオルガンの構造やパイプの説明、歴史などについてですが、最終章はレジストレーションのあれこれについて書かれていて、全体的には概論的ではありますが前の投稿で書いた「パイプオルガンの本」と比べてより実践的であると感じました。
逆に言うと大きなオルガンにふれたことのない私のような者にとってはレジストレーションの章は実感のわかないものでした。少しオルガンをさわりだした人が読むといいと思います。

2009年11月17日火曜日

ボンド用ヘラの谷間


ふいごの作り直しを進めていますが、革の入手がまだなので今日はボンドを塗り広げるヘラについての小ネタです。

ボンドを買うと写真の様なプラスチック製のヘラが付属しています。そしてヘラの先端はギザギザになっています。
前は指で塗り広げていたのですが、手が汚れるのは次の作業に支障をきたすので広い面にボンドをつけるときはヘラを使うようにしています。
ボンドとそれを塗られる物によって違いますが、ギザギザの谷が大きすぎてボンドが付き過ぎることがあります。そこで先端をカンナで削って適量塗り広げられるようにしてみました。写真下が加工後です。
木工用ボンドはプレスしたときに少しはみ出るくらいがいいのですが、過剰になると拭き取りが大変ですし。それによって作品が汚れてしまいます。

小さいボンド用ヘラの谷間にこんなにも多くのことが詰まっているとは。

2009年11月16日月曜日

BLACK&DECKER/CP360P


BLACK & DECKER/CP360P
360°ピボットドライバー
を買いました。

電動ドリルドライバーはすでにリョービのコード式のものを2つ使っています。
今回買ったこの360°ピボットドライバーは充電式でコードレスです。コードに束縛されずに作業が出来るのがいいですね。もう一ついいところは先端が回転し、入隅などの奥まったところのビス止めが出来るところです。黒と銀の境目は360°回転し、銀と朱の境目は180°回転します。ガラスの押さえ縁のビス止めをしたときなど幾度と無くこういうのが欲しいと思っていました。
小さいので奥行きがないところでも活躍します。そういうところはたいてい暗いのでLEDランプがついているのは助かります。

クラッチは無く、これ以上入らない所までくると「グッ」と止まりますが柔らかい材料の時は注意が必要です。
4.8vなのでパワー不足を補うため、回転速度が遅いのがコード式になれている私にはいらっとします。
ドライバービットの脱着は緩く、度々締め終わったねじに取られてしまいます。

追記 100714
製品サイトのリンクが切れていたのでリンクを削除しました。

2009年11月8日日曜日

ふいご(リザーバー)試作


ふいご(リザーバー)改善案試作が出来ました。

空気漏れがありますが、音を出してみたところ均一に鳴るようになりました。
正面と背面に上の凸型ふいごと下の凹型ふいごが同じ割合で落ちていくためのクランクを取り付けています。

2009年11月7日土曜日

ふいご(リザーバー)変更方針決定


ふいご(リザーバー)を作り直すことにしました。

HOW TO BUILD A SMALL TWO-MANUAL CHAMBER PIPE ORGAN という本に載っているリザーバーの図面(写真)を参考に容積の計算をしてみたところ、ふいごが落ちて行くに従ってほぼ正比例して容積が減っていくことが分かりました。凹型と凸型のコンビネーションが不均衡をうまい具合に相殺してくれるのですね。

「ポジティーフ・オルガンを作ろう」が連載されているアントレを買っていた頃に買った本ですが、英文のためほとんど読んでいません。米国人の友達に聞いてみたら「これはすごく古い文体だ。」と言っていました。1925年と書いてあります。英語に長けていない私には難しい本です。
この本には図面が折り込んであるのでそれは参考になります。このリザーバーのふいごも今回の問題にあたるまで「なんでこのような2種類のふいごを取り付けているのだろう。」と疑問だったのが、それが必然だったことを今、理解しました。

今回は慎重に段ボールとガムテープで一度試作を作ってみようと思います。

出典:
HOW TO BUILD A SMALL TWO-MANUAL CHAMBER PIPE ORGAN
By H.F.MILNE

2009年11月6日金曜日

ふいご(リザーバー)の容積計算


ふいご(リザーバー)の容積計算をしてみました
最大で500x300x200=30リットル(図のふいごの右にある数値の単位はリットルです。)

高さ-40mmごとの容量を計算し検証したところ、やはり一律に減っていくのではなく、一番高いところからは急減し、ぺったんこになるに従って空気が減る量が緩やかになっていくことが分かりました。
解決策としてはふいごの内側に折り込まれる部分を相殺するような仕組にするか、ふいごが落ちていくにつれて重しが軽くなるようにするか、バネを使うか。後者2つは加減が難しいです。

2009年11月5日木曜日

トライアングルのビーターに革巻き


私の所属しているバンドには専任でトライアングルパートがあるのですが、その奏者が使っているトライアングルのビーターに革を巻きました。ビーターとはトライアングルをたたく棒のことです。

それまでは滑り止めのためにテーピングのテープを巻いてらしたのですが、手あかで次第に汚くなってくるのでオルガンのふいごを作った革の端布を巻いたらどうか提案したのです。

革用ボンドで革の1/3を重ねながら巻いていきました。ほどよく凸凹になって滑り止めになるでしょう。
巻きはじめと巻き終わりは裏をすいてあります。
巻き終わりには電気配線材料の収縮チューブ(百円均一ショップダイソーで購入)を何種類か重ねて留めました。

2009年11月3日火曜日

下段 組み立てと評価


ひとまず下段が完成しました。
といっても、ふいご(フィーダー)の化粧板に鏡板を取り付けてませんが。

足踏み機構は実際に作動させてみるとつま先で踏み込むときが予想以上に重く、特にふいご(フィーダー)がぺったんこになってからの踏み出し時が大変です。とりあえずぺったんこになる手前で止まるようにストッパーをかませて使うことにしますがこの部分は改善の余地がありです。

もう一つ、ふいご(リザーバー)の方ですが、ぺったんこになるにつれて空気の圧力が強くなっていくので音の大きさも高さもそれに従ってかわってきます。多分ふいごの折りたたみの部分の形で中の体積が単純に比例して小さくなっていってないのでしょう。こちらは圧力をかけるのを重りからバネにした方がいいかもわかりません。

高音パイプをいくつか並べて音を出してみましたが、隣のパイプのl空気穴に音が漏れてかすかに鳴っていました。これは穴と穴の間に溝を掘って漏れた空気を外に逃がす加工が必要です。